気軽に立ち寄れる、地元のかかりつけ薬局として
ーkakariとともに、薬剤師の仕事をもっと面白く

株式会社大和調剤センター アトム薬局

管理薬剤師
太田 利恵

昭和50年創業、東京都東大和市を中心に8店舗展開する株式会社大和調剤センターさま。
かかりつけ薬局として、薬剤師による服薬指導が当たり前でなかった時代からいち早く服薬指導を開始、在宅医療へも早期に取り組むなど、創業以来一貫して地域医療の担い手となってきました。
中でもアトム薬局さまはkakariをリリース当初から導入し、現在約700名の患者さまにかかりつけ登録をいただいています。かかりつけ薬局としてkakariがどう関わっているのか、管理薬剤師の太田先生にお話しを伺いました。

TOPICS 01気軽に立ち寄れる、地域の健康相談窓口として

私が育った地元には、昔から「かかりつけ」のような薬剤師がいて、私にとって薬剤師の原体験といえば、その「愛子先生」でした。
昔は今の様に病院にかかることもハードルが高く、医療機関も多くなかったので、地域の方は皆愛子先生を頼っていました。とにかく風邪を引いたら、歯が痛かったら最初にトリアージするといった感じで、今でいう健康サポートやかかりつけ薬局のような存在でした。
ただ、私が薬学部に入ったころは、そこまで薬剤師に対する憧れなどを特別持って薬剤師になろうと思っていたわけではなかったんです。

薬剤師になり約30年が経ちましたが、薬剤師の仕事は本当に大きく変わりました。30年前の薬局は、薬を作って出すだけ。当社は服薬指導を行っていましたが、簡単な内容を伝えるだけで、薬剤師になったばかりの当時は、調剤工場のように感じ、仕事に熱中できずつまらなく思っていました。

でもその考えが変わったのは、在宅を経験してからでした。
介護保険の施行をきっかけに、薬局が”工場”から”臨床”にガラリと変わったんです。当時は在宅医療を教えてくれる人もいないので、自分たちで法律を読み、医療関係の学会で勉強をしていました。在宅で患者さまと向き合ったり、看護師やドクターとの多職種連携が始まって、業務が臨床にぐっと近づいたことで、薬剤師の仕事って面白い!と思うようになり、薬剤師の仕事に夢中になっていったんです。

その後、健康サポート薬局が始まって、処方せんなしでも薬局に来られるように、という世の中の流れになりました。気づいたら、昔お世話になった愛子先生がいた薬局のような形になっていって、「この地域ならこの薬剤師に聞けば安心」といった存在になりたいな、と思うようになりました。

処方せんがなくても気軽に薬局に立ち寄ってもらいたい。
愛子先生のように地域住民に寄り添い、信頼される存在になるためにもアトム薬局では医薬品に関してプロフェッショナルなアドバイスができるスタッフの教育に力を入れています。
薬剤師は社会資源なので、少しでも社会貢献したい。社会資源を活用する、活用させることが管理薬剤師としての仕事だと考えています。

株式会社大和調剤センター アトム薬局 管理薬剤師 太田 利恵 先生
株式会社大和調剤センター アトム薬局 管理薬剤師 太田 利恵 先生

TOPICS 02待ち時間対策でkakariを導入。今ではkakari決済も欠かせない

アトム薬局があるのは東京都有数のベッドタウンです。門前は耳鼻咽喉科で集中率が70%くらいなのですが、kakariを使うのは少し離れた小児科や大学病院に通われる患者さまが多いです。
小児の患者さまとその保護者の方の利用が、大体6~7割を占めていますね。かかりつけ登録は700名ほどで、2022年5月現在月80~90枚ほど処方せん送信がされています。

kakariを導入した当初の理由は、「処方せんを事前に送れて、待ち時間の短縮に繋がる」ことでした。病気の子供を連れた親御さんにとって、待ち時間は1分でも短い方が良いですから。
ただ、今では感染症対策や0410対応でのオンライン決済などでも使っていて、kakariは欠かせないインフラになっています。

0410は多いときで月に100件ほど対応していました。新患の方や遠方から依頼される方も多く、オンライン診療が普及すると本当に場所の制限がなくなるんだなあと実感しました。

コロナ禍当初は、0410の患者さまは銀行振込で対応していたのですが、普段かかりつけでないので支払いが滞ったり、集金がすごく大変だったんです。
でもkakari決済を使うようになって、お支払確認後にお薬を配送するという流れが出来てとてもスムーズになりました。
これからオンライン服薬指導がもっと普及しても、うちはkakariを入れているから安心です。

kakariのポスターやチラシ
薬局内にはkakariのポスターやチラシが掲示されている。

TOPICS 03チャット機能で、より患者さまに寄り添える薬局に

kakariでは、チャット機能もよく使っています。
チャットで服薬の相談が出来るのが大きなメリットですね。不足薬や薬の変更を事前に患者さまと相談できますし、テキストの方が伝わりやすいので、お電話で話すよりこうした用途ではメリットがある。

些細な質問や相談も、患者さまはチャットだとしやすいみたいで、「薬を飲み忘れたときの相談に、先生が答えてくれたのが有難い」と言ってくれたりします。

一つ、チャットにまつわる患者さまとの印象的なエピソードがあります。私のかかりつけで80代の患者さまのお話です。
その方は病気の進行で発語が上手く出来ないのですが、パソコンやスマホは利用できたんです。だから私をかかりつけ薬剤師にしてもらい、一緒にスマホにkakariを入れたのです。そうするとkakariのチャットの中で、ご自身の体調や不安に思うこと、調べてほしいことをしっかり言葉にして送ってきてくれるんです。
口頭での説明となるとお互い詳細を伝えきれないこともあるのですが、文字にすることで確実にお互いに情報共有ができるので、実際薬局にいらした時に多少会話がしづらくても、ある程度コミュニケーションがとれるんです。

その患者さまとは、季節の挨拶や最近の体調などのご連絡もいただけて、もはやチャットがメインのコミュニケーションになっています。だから、一時的にkakariが使えないことなどがあると大変で。FAXで連絡を取っても、情報量が減ってしまうので、改めてkakariは欠かせないな、と感じます。

こういった出来事があると、最初に薬剤師として、「気軽に立ち寄れる」「何かあったら相談できる」を目指している中で、身体的に来れない・立ち寄れない患者さまでも、kakariであれば相談でき、寄り添えるのだな、と感じますね。

患者さまとの実際のやり取り
患者さまとの実際のやり取り。患者さまからチャットでお礼を言われることも多いそう

TOPICS 04服薬フォローこそ、真の薬学的なサポート

先ほど薬剤師の仕事が変わってきたと言いましたが、服薬フォローをしていると、これが本当の薬剤師の仕事だったんだ、と発見することが多いです。

フォローしてみると小児の患者さまの服薬指導の場で「これに混ぜてください」と伝えても、ご家庭に戻ると、その子の食べているものの中で薬を混ぜていることが分かったり。
今までは治ったら薬局に来ない急性期の患者さまの、その後の経過が分かったり。
薬物療法は患者さまの生活の中にあることなので、服薬フォローこそ真の薬学的なサポートだと感じています。

スタッフも、多くの患者さまをフォローしていくことでフォロー対象をピックアップする目が育ちますし、変化を知れて「面白い」と思います。勿論、患者さまから感謝されたり、医療機関からも「良い取り組みだね」と言われたりして、自己効力感も上がっていますね。

服薬フォローは患者さまの生活に入り込んでいくため煩雑で、なかなか画一的・機械的にできるものではないと思います。患者さまから時間指定などされることも多いので、服薬指導時にkakariで服薬フォローの予約設定をしながら、個々のフォローの中身は、これからも時間を割いて向き合って考えていかなければいけない課題だと思っています。

服薬フォローこそ、真の薬学的なサポート

TOPICS 05kakariは「かかりつけ薬局」が持つべきアプリ

改めて、薬局の仕事はこんなに面白かったのか、と思います。今実習の学生たちを指導していると、若い薬剤師はこれからどこまで出来るのかな、と羨ましく思います。勿論責任も重くなるので大変でしょうけどね。

アトム薬局は今後も、自分たちで新しい仕事を切り開いていこうと思っています。
薬局で働く人には保守的な方も少なくないですが、そのような人材も管理者が巻き込んで、チーム一丸で取り組んでいかないと、時代の流れについていけなくなるのでは、と感じています。

制度で決まったから、という形であっても、まずはやってみる。
やっぱり、時代のニーズに伴って制度も変わっているので、やってみたら悪くなかった、良いことだったな、と現場で気付くことも多いので。
そんな中、どんな業務も「かかりつけ」の考えが根底にあり、これからもかかりつけ機能は重要視されると思います。

正直なところ、kakariの処方せん送信やチャット、電子お薬手帳機能などを持つアプリはkakariの他にも沢山出てきていて、個々の機能でkakariが特別優れている、ということはもう無くなってきているのかもとは思います。

それでもkakariがアトム薬局にとって欠かせないのは、地域住民の「かかりつけ」として元々存在してきた薬局と同じ目線で作られているからです。一つ一つの機能の良し悪しではなく、かかりつけ薬局として必要なサポートが一通りそろっているのが、kakariのメリットだと思います。

だからこそ、やはりkakariは「かかりつけ薬局」が持つべきアプリだと思います。
もし、昔から地域住民のかかりつけをされている薬局さんが、「システム化しよう」と考えるなら、「かかりつけ薬局」としてのアプリであるkakariが合うのではないでしょうか。

我こそは「かかりつけ薬局だ」と思う薬局さんは、ぜひkakariを導入してみてください。

アトム薬局の皆さま
アトム薬局の皆さま