2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠

使用薬剤料

公開日2026/05/28

最終更新日

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使用薬剤料の点数

使用薬剤料は、保険薬局において調剤した薬剤そのものの費用(薬の代金)を評価する点数項目である。令和8年度改定では算定方法・算定要件ともに変更なしである。

区分改定前(令和6年度)改定後(令和8年度)主な変更点
使用薬剤料1 薬剤調製料の所定単位につき薬価15円以下の場合 1点1点変更なし
使用薬剤料2 薬剤調製料の所定単位につき薬価15円を超える場合 10円又はその端数を増すごとに1点を加算同左変更なし

多剤投与の場合の減算(注2)

調剤報酬点数表の「注2」とは、特別調剤基本料A又は特別調剤基本料Bを算定する保険薬局において、1処方につき7種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)の調剤を行った場合に、所定点数の100分の90に相当する点数により算定する規定である。

対象薬局改定前(令和6年度)改定後(令和8年度)主な変更点
特別調剤基本料A又は特別調剤基本料Bを算定する保険薬局 所定点数の90/100所定点数の90/100変更なし

算定要件の要約

背景

使用薬剤料は、保険薬局において調剤した薬剤の費用を評価するものであり、調剤報酬の中でも最も基本的な点数項目の一つである。薬価基準に収載されている薬剤の薬価(円)をもとに、所定の計算方法で点数に換算して算定する。

令和6年度改定では、医療経済実態調査に基づく薬局の費用構造や損益率を踏まえ、いわゆる敷地内薬局(特別調剤基本料A)等での7種類以上の内服薬の多剤調剤時に薬剤料が90/100に減算される規定が設けられた。

要点

  • 使用薬剤料は、薬剤調製料の所定単位(内服薬の場合は1剤1日分、外用薬・屯服薬等の場合は1調剤分)ごとに、薬価をもとに点数に換算して算定する。
  • 薬価が所定単位につき15円以下の場合は1点、15円を超える場合は10円又はその端数を増すごとに1点を加算する(五捨五超入)。
  • 使用薬剤の薬価は、別に厚生労働大臣が定める(薬価基準)
  • 令和8年度改定では、本項目に関する算定方法・算定要件の変更はない。

算定要件の詳細

施設基準

なし

薬剤料の計算方法

使用薬剤料の算定は、内服薬、屯服薬、注射薬、外用薬、内服用滴剤のそれぞれについて以下の手順で行う。

ステップ1:所定単位あたりの薬価を算出する

薬剤調製料の所定単位ごとに、使用した薬剤の薬価の合計額(円)を算出する。所定単位は剤形によって異なる。

剤形所定単位
内服薬(内服用滴剤・浸煎薬・湯薬・屯服薬を除く) 1剤1日分
屯服薬1調剤分
内服用滴剤1調剤分
浸煎薬1調剤分
湯薬1剤1日分(内服薬に準ずる)
注射薬1調剤分
外用薬1調剤分

ステップ2:点数に換算する(五捨五超入)

所定単位あたりの薬価合計額を、以下のルールで点数に換算する。

  • 薬価が15円以下の場合:1点
  • 薬価が15円を超える場合:薬価を10円で除し、10円又はその端数を増すごとに1点を加算する

この端数処理は「五捨五超入」と呼ばれ、端数が5円ちょうどの場合は切り捨て、5円を超える場合は切り上げとなる。

ステップ3:調剤数量を乗じる

ステップ2で算出した点数に、調剤数量(内服薬の場合は投薬日数、それ以外の場合は調剤数)を乗じて、請求する薬剤料を算出する。

多剤投与の場合の減算(注2)

「注2」の減算は、特別調剤基本料A及び特別調剤基本料Bを算定する保険薬局に限り適用される。対象は1回の処方箋受付のうち、内服薬(内服用滴剤を含む。)についてのみである。

「種類」の数え方

1処方につき7種類以上の内服薬に該当するかを判定する際の「種類」は、以下のように計算する。

  1. (イ)

    内服薬の種類に屯服薬は含めない。

  2. (ロ)

    錠剤、カプセル剤については、1銘柄ごとに1種類と計算する。

  3. (ハ)

    散剤、顆粒剤、液剤、浸煎薬及び湯薬については、1銘柄ごとに1種類と計算する。

  4. (ニ)

    (ハ)の薬剤を混合して服薬できるよう調剤を行ったものについては、1種類とする。

  5. (ホ)

    複数の診療科を標榜する同一保険医療機関における異なる診療科の複数の保険医が発行する処方箋を同時に受け付けた場合は、内服薬の「種類」については、それぞれの処方箋の内服薬の「種類」を合計して計算する。

「所定点数」の定義

「注2」の「所定点数」とは、1回の処方箋受付のうち、所定単位(内服薬にあっては1剤1日分、湯薬にあっては内服薬に準じ1調剤ごとに1日分、内服用滴剤・浸煎薬にあっては1調剤分)ごとの内服薬の薬剤料(単位薬剤料に調剤数量を乗じて得た点数)をいう。

容器・付属品に関する留意事項

薬剤の容器

投薬時における薬剤の容器を交付する場合は、その実費を徴収できる。ただし、患者に直接投薬する目的で製品化されている薬剤入りチューブ及び薬剤入り使い捨て容器のように再使用できない薬剤の容器については、患者に容器代金を負担させることはできない。

吸入器等

保険薬局が患者に喘息治療剤の施用のため小型吸入器及び鼻腔・口腔内治療剤の施用のため噴霧・吸入用器具(散粉器)を交付した場合は、患者にその実費を負担させて差し支えないが、患者が当該吸入器を返還した場合は当該実費を返還する。

薬品の紛失

患者が保険薬局より薬剤の交付を受け、持ち帰りの途中又は自宅において薬品を紛失したため(天災地変その他やむを得ない場合を除く。)再交付された処方箋に基づいて保険薬局が調剤した場合は、当該薬剤の費用は患者の負担とする。

その他の留意事項

  • 内服用液剤を投与する際には常水(水道水、自然水)を使用するが、特に蒸留水を使用しなければならない理由があれば使用して差し支えない。
  • 薬包紙、薬袋の費用は、別に徴収又は請求することはできない

使用薬剤料についての原文

他年度の改定内容

監修者のご紹介

山田 輝(やまだ ひかる)

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)

メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師

6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。

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