2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠
電子的調剤情報連携体制整備加算
公開日2026/05/28
最終更新日
電子的調剤情報連携体制整備加算の点数
本加算は令和8年度改定において新設されたものであり、調剤報酬点数表の調剤基本料「注14」に規定される。従来の医療DX推進体制整備加算(令和6年度新設、月1回4点)は廃止され、本加算に再編された。
| 項目 | 改定前(令和6年度) | 改定後(令和8年度) | 主な変更点 |
|---|---|---|---|
| 医療DX推進体制整備加算 | 4点(月1回) | 廃止 | 電子的調剤情報連携体制整備加算に再編 |
| 電子的調剤情報連携体制整備加算 | — | 8点(月1回)【新設】 | 電子処方箋の重複投薬等チェック体制の要件を追加 |
令和8年度改定の重要変更点:従来の医療DX推進体制整備加算を廃止し、電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスを導入するなど、質の高い医療を提供するため医療DXに対応する体制を評価する加算として電子的調剤情報連携体制整備加算に一本化された。点数は4点から8点に引上げられるとともに、電子処方箋管理サービスによる重複投薬等チェックを行う体制が新たに要件に加わった。
算定上の注意点
- 処方箋受付1回につき所定点数を算定する。ただし、患者1人につき同一月に2回以上調剤を行った場合でも、月1回のみの算定とする。
- 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。
当該加算の対象となる点数区分
算定要件の要約
背景
医療分野のデジタルトランスフォーメーション(医療DX)が推進される中、オンライン資格確認、電子処方箋、電子カルテ情報共有サービス等のシステムを導入し、取得した診療情報・薬剤情報等を活用して質の高い調剤を提供する薬局の体制を評価するものである。
令和6年度改定で医療DX推進体制整備加算(4点)として新設されたが、令和8年度改定では名称を電子的調剤情報連携体制整備加算に変更し、点数を8点に引上げるとともに、電子処方箋管理サービスによる重複投薬等チェックの体制を新たに要件化した。
要点
- オンライン資格確認により取得した診療情報、薬剤情報等を調剤に実際に活用できる体制を有すること。
- 電子処方箋を受け付ける体制及び調剤した薬剤に関する情報を電磁的記録として登録する体制を有すること。
- 電子処方箋管理サービスによる重複投薬等チェックを行う体制を有すること。
- 電子カルテ情報共有サービスを導入するなど、医療DXに対応する体制を有すること。
- マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる体制を有すること。
算定要件の詳細
施設基準
告示(施設基準等)
(1)
電子情報処理組織の使用による請求(レセプト電子請求)を行っていること。
(2)
健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認(オンライン資格確認)を行う体制を有していること。
(3)
保険薬剤師が、電子資格確認を利用して取得した診療情報等を閲覧又は活用して調剤を行うことができる体制を有していること。
(4)
電磁的記録をもって作成された処方箋(電子処方箋)を受け付け、当該電子処方箋により調剤する体制を有するとともに、紙の処方箋を受け付け、調剤した場合を含めて、原則として全てにつき調剤結果を速やかに電子処方箋管理サービスに登録すること。また、調剤に際しては、電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェック機能を用いて、患者の服用する薬剤における有効成分の重複その他薬物療法上の薬学的知見の観点から不適切な組合せが生じていないかの有無を確認することができる体制を整備すること。
(5)
電磁的方法による調剤録及び薬剤服用歴の管理の体制を有していること。ただし、紙媒体で受け付けた処方箋、情報提供文書等を紙媒体のまま保管することは差し支えない。
(6)
電磁的方法により診療情報を共有し、活用する体制(電子カルテ情報共有サービスの導入等)を有していること。
(7)
電子的調剤情報連携体制整備加算を算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率が30%以上であること(当該月の3月前の利用率に代えて、その前月又は前々月の利用率を用いることもできる。)。
(8)
医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い医療を提供するための十分な情報を取得し、活用して調剤を行うことについて、当該保険薬局の見やすい場所に掲示していること。具体的には次に掲げる事項を掲示すること。
- (イ) オンライン資格確認等システムを通じて患者の診療情報、薬剤情報等を取得及び閲覧し、調剤、服薬指導等を行う際に当該情報を活用している保険薬局であること。
- (ロ) マイナンバーカードの健康保険証利用を促進する等、医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいる保険薬局であること。
- (ハ) 電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスを活用するなど、医療DXに係る取組を実施している保険薬局であること。
(9)
(8)の掲示事項について、原則としてウェブサイトに掲載していること。ただし、ホームページ等を有しない保険薬局については、この限りではない。
(10)
マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる体制を有していること。
通知(施設基準の詳細・留意点)
(11)
最新の厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を参照し、また「薬局におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト」等を活用するなどして、サイバー攻撃に対する対策を含めセキュリティ全般について適切な対応を行う体制を有していること。
経過措置
(6)の電子カルテ情報共有サービスについては、当面の間、当該基準を満たしているものとみなす。ただし、保険薬局は、国等が全国で電子カルテ情報共有サービスの運用を開始した場合には、速やかに導入するように努めること。
マイナ保険証利用率に係る要件及びマイナポータルの医療情報等に基づく健康管理に係る相談の体制については、当該基準を満たしていればよく、特に地方厚生(支)局長への届出を行う必要はない。
算定要件(留意事項通知)
- 電子的調剤情報連携体制整備加算を算定する保険薬局では、オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェックを通じて取得した患者の診療情報、薬剤情報等を閲覧及び活用し、調剤、服薬指導等を行う。
- 患者1人につき同一月に月1回のみの算定とする。
届出に関する事項
- 届出様式:様式87の3の6
電子的調剤情報連携体制整備加算についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:小川 拓哉(おがわ たくや)
メドピア株式会社 医師プラットフォームメディア推進部 ドクターエンゲージメントグループ 薬剤師
薬剤師としての実務経験を活かし、かかりつけ薬局アプリ「kakari」の企画/開発を担う。現在は、専門医のための臨床研鑽アプリ「ClinPeer」の普及拡大ならびにコンテンツ企画を担当。各領域の専門医と協力し、集合知を形成することで最新医療が臨床に適用されていくサイクル(プラクティスチェンジ)を促進し、医療への貢献に邁進している。その他、埼玉県薬剤師会青年部部会長や保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。
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