2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠
特定薬剤管理指導加算2
公開日2026/05/28
最終更新日
特定薬剤管理指導加算2の点数
特定薬剤管理指導加算2は、連携充実加算を届け出ている保険医療機関において抗悪性腫瘍剤を注射された悪性腫瘍の患者に対して、保険薬局の保険薬剤師がレジメン(治療内容)等の確認、電話等による服用状況・副作用の確認、及び保険医療機関への文書による情報提供を全て実施した場合に算定する加算である。調剤報酬点数表の服薬管理指導料「注8」に規定される。
令和8年度改定において、特定薬剤管理指導加算2の点数及び算定要件に変更はない。
| 項目 | 令和6年度(改定前) | 令和8年度(改定後) | 主な変更点 |
|---|---|---|---|
| 特定薬剤管理指導加算2 | 100点(月1回) | 100点(月1回) | 変更なし |
算定上の注意点
- 月1回に限り算定する。患者1人につき同一月に2回以上の情報提供を行った場合においても、月1回のみの算定とする。
- 適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局(服薬管理指導料の特例(13点)を算定する保険薬局)は算定できない。
- 服薬管理指導料の4のロ又は4のハ(在宅患者へのオンライン服薬指導)を算定する場合においては算定しない。
- 特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合は算定できない。
- 当該加算の算定時に行う保険医療機関への文書による情報提供については、服薬情報等提供料は算定できない。ただし、副作用等の確認の際に他の保険医療機関又は他の診療科で処方された薬剤に係る情報を得て、患者の同意を得た上で当該他の保険医療機関等に情報提供を行った場合は、所定の要件を満たせば服薬情報等提供料を算定できる。
当該加算の対象となる点数区分
算定要件の要約
背景
がん化学療法においては、外来で抗悪性腫瘍剤の注射を受けた患者が帰宅後に副作用を発現するケースがあり、保険薬局の薬剤師が外来化学療法を行う保険医療機関と連携して患者の服薬状況や副作用の有無を継続的にフォローアップすることが重要となる。特定薬剤管理指導加算2は、こうした薬薬連携(病院薬剤師と薬局薬剤師の連携)に基づく外来がん化学療法患者への薬学的管理を評価するものである。
令和8年度改定において、本加算の基本的な枠組みに変更はない。
要点
- 連携充実加算(医科点数表 B001-2-12 注8)を届け出ている保険医療機関において、抗悪性腫瘍剤を注射された悪性腫瘍の患者が対象である。
- 以下のア~ウの全てを実施した場合に算定する。
- ア:当該患者のレジメン(治療内容)等を確認し、必要な薬学的管理及び指導を行うこと。
- イ:当該患者が注射又は投薬されている抗悪性腫瘍剤及び制吐剤等の支持療法に係る薬剤に関し、電話等により服用状況、患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無等について患者又はその家族等に確認すること。
- ウ:イの確認結果を踏まえ、当該保険医療機関に必要な情報を文書により提供すること。
算定要件の詳細
施設基準
地方厚生局長等に届出が必要である。届出様式は別添2の様式92を用いる。
以下の全てを満たすこと。
1.
施設基準の届出時点において、保険薬剤師としての勤務経験を5年以上有する薬剤師が勤務していること。なお、保険医療機関の薬剤師としての勤務経験を1年以上有する場合、1年を上限として保険薬剤師としての勤務経験の期間に含めることができる。
2.
患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど、患者のプライバシーに配慮していること。
3.
麻薬及び向精神薬取締法第3条の規定による麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導を行うことができる体制が整備されていること。
4.
保険医療機関が実施する抗悪性腫瘍剤の化学療法に係る研修会に当該保険薬局に勤務する常勤の保険薬剤師が年1回以上参加していること。
施設基準以外の算定要件
対象患者
以下のいずれにも該当する患者であること。
1.
医科点数表 B001-2-12に掲げる外来腫瘍化学療法診療料の注8に規定する連携充実加算を届け出ている保険医療機関において、化学療法(抗悪性腫瘍剤が注射されている場合に限る。)及び必要な指導が行われている悪性腫瘍の患者
2.
当該保険医療機関の処方箋に基づき、保険薬剤師が抗悪性腫瘍剤又は制吐剤等の支持療法に係る薬剤を調剤する患者
算定上限回数
月1回に限り算定する。
算定条件
以下のア~ウの全てを実施した場合に算定する。
ア レジメンの確認と薬学的管理指導
当該患者のレジメン(治療内容)等を確認し、必要な薬学的管理及び指導を行うこと。
- 薬学的管理及び指導を行おうとする保険薬剤師は、原則として、保険医療機関のホームページ等でレジメン(治療内容)等を閲覧し、あらかじめ薬学的管理等に必要な情報を把握すること。
イ 電話等による服用状況・副作用の確認
当該患者が注射又は投薬されている抗悪性腫瘍剤及び制吐剤等の支持療法に係る薬剤に関し、電話等により服用状況、患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無等について患者又はその家族等に確認すること。
- 「電話等」には、電話のほか、リアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(ビデオ通話)による連絡及び患者が他の保険医療機関の処方箋を持参した際の確認が含まれる。
- 電話又はビデオ通話により患者に確認を行う場合は、あらかじめ患者に対し、電話又はビデオ通話を用いて確認することについて了承を得ること。
ウ 保険医療機関への文書による情報提供
イの確認結果を踏まえ、当該保険医療機関に必要な情報を文書により提供すること。
緊急時の対応
患者の緊急時に対応できるよう、あらかじめ保険医療機関との間で緊急時の対応方法や連絡先等について共有することが望ましい。また、患者の服薬状況の確認において、重大な副作用の発現のおそれがある場合には、患者に対して速やかに保険医療機関に連絡するよう指導することや受診勧奨を行うことなどにより、必要な対応を行うこと。
他の保険医療機関への情報提供
抗悪性腫瘍剤等に関する患者の服用状況及び体調の変化の有無等の確認を行う際に、他の保険医療機関又は他の診療科で処方された薬剤に係る情報を得た場合には、必要に応じて、患者の同意を得た上で、当該他の保険医療機関等に情報提供を行うこと。この場合において、所定の要件を満たせば服薬情報等提供料を算定できる。
算定できない場合
- 服薬管理指導料が算定されていない場合
- 適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局(服薬管理指導料の特例を算定する保険薬局)
- 服薬管理指導料の4のロ又は4のハ(在宅患者へのオンライン服薬指導)を算定する場合
- 特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合
特定薬剤管理指導加算2についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)
メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師
6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。
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