2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠

吸入薬指導加算

公開日2026/05/28

最終更新日

各SNSでシェアする

  • LINE
  • X
  • Facebook

吸入薬指導加算の点数

吸入薬指導加算は、吸入薬の投薬が行われている患者に対して、文書及び練習用吸入器等を用いて必要な薬学的管理及び指導を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書により提供した場合に算定する加算である。調剤報酬点数表の服薬管理指導料「注12」に規定される。

令和8年度改定において、点数(30点)に変更はないが、以下の2点が変更された。

項目令和6年度(改定前)令和8年度(改定後)主な変更点
吸入薬指導加算30点(3月に1回)30点(6月に1回)対象疾患を拡大(インフルエンザを追加)、算定頻度を変更(3月に1回→6月に1回)

令和8年度改定の重要変更点:令和6年度までは対象が「喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者」に限定されていたが、令和8年度改定では「吸入薬の投薬が行われている患者」と対象が拡大され、インフルエンザウイルス感染症に対して吸入薬を用いる患者も算定対象となった。一方、算定頻度は3月に1回から6月に1回に変更された。

算定上の注意点

  • 6月に1回に限り算定する。ただし、当該患者に対し他の吸入薬が処方された場合であって、必要な吸入指導等を別に行ったときには、前回の算定から6月以内であっても算定できる。
  • 適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局(服薬管理指導料の特例(13点)を算定する保険薬局)は算定できない。
  • 服薬管理指導料の4(オンライン服薬指導)を算定する場合においては算定しない。告示上は「4のロ又は4のハ」を算定する場合に算定しないと規定されているが、別表1においては4のイ及び4のニを含む全てのオンライン服薬指導の区分で算定不可とされている。
  • 当該加算の算定時に行う保険医療機関への文書による情報提供については、服薬情報等提供料は算定できない

当該加算の対象となる点数区分

服薬管理指導料4(オンライン服薬指導)では算定できない。

算定要件の要約

背景

吸入薬は、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療において中心的な役割を果たす薬剤であるが、正しい吸入手技が行われなければ十分な治療効果が得られない。薬剤師が文書や練習用吸入器等を用いて吸入手技を指導し、その結果を処方医に情報提供することで、治療効果の向上や副作用の回避に繋がることが期待されている。

令和8年度改定では、インフルエンザ治療に用いる吸入薬(ラニナミビル等)についても吸入指導の重要性が認められ、対象疾患が拡大された。同時に、算定頻度は3月に1回から6月に1回に見直された。

要点

  • 令和8年度改定により、対象が吸入薬の投薬が行われている全ての患者に拡大された。
  • 喘息又は慢性閉塞性肺疾患に対して吸入薬を用いる患者の場合は、文書及び練習用吸入器等を用いて吸入手技の指導を行い、正しい手順で吸入薬が使用されているか否か等の確認を行う。
  • インフルエンザウイルス感染症に対して吸入薬を用いる患者の場合は、保険薬剤師による看視の下、吸入させること。
  • 保険医療機関に対し、吸入指導の結果等を文書により情報提供を行うこと。

算定要件の詳細

施設基準

なし

施設基準以外の算定要件

算定上限回数

6月に1回に限り算定する。

ただし、当該患者に対し他の吸入薬が処方された場合であって、必要な吸入指導等を別に行ったときには、前回の吸入薬指導加算の算定から6月以内であっても算定できる。

算定条件

患者が吸入薬を適切に使用し、治療効果の向上や副作用の回避に繋がるよう、以下のア及びイを行った場合に算定する。

ア 吸入指導の実施

疾患に応じて以下の指導を行うこと。

  • 喘息又は慢性閉塞性肺疾患に対して吸入薬を用いる患者の場合:文書及び練習用吸入器等を用いて、吸入手技の指導を行い、患者が正しい手順で吸入薬が使用されているか否かなどの確認等を行うこと。
  • インフルエンザウイルス感染症に対して吸入薬を用いる患者の場合:保険薬剤師による看視の下、吸入させること。
イ 保険医療機関への文書による情報提供

保険医療機関に対し、吸入指導の結果等を文書により情報提供を行うこと。吸入指導の内容や患者の吸入手技の理解度等について情報提供するものであり、文書のほか、手帳により情報提供することでも差し支えない。

ただし、患者への吸入指導等を行った結果、患者の当該吸入薬の使用について疑義等がある場合には、処方医に対して必要な照会を行うこと。

指導の契機

当該加算に係る指導は、以下のいずれかの場合に、患者又はその家族等の同意を得て行うこと。

  1. (ア)

    保険医療機関からの求めがあった場合

  2. (イ)

    患者又はその家族等の求めがあった場合等、吸入指導の必要性が認められる場合であって、医師の了解を得たとき

参照すべきガイドライン

当該加算に係る吸入指導を行うに当たっては、日本アレルギー学会が作成する「アレルギー総合ガイドライン」等を参照して行うこと。

算定できない場合

  • 服薬管理指導料が算定されていない場合
  • 適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局(服薬管理指導料の特例を算定する保険薬局)
  • 服薬管理指導料の4のロ又は4のハ(在宅患者へのオンライン服薬指導)を算定する場合
  • 特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合

各SNSでシェアする

  • LINE
  • X
  • Facebook

吸入薬指導加算についての原文

他年度の改定内容

監修者のご紹介

山田 輝(やまだ ひかる)

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)

メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師

6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。

お問い合わせについてのご案内

当サイトでは調剤報酬に関する直接のお問い合わせには対応しておりません。調剤報酬算定に関する詳細な情報や具体的な質問については、厚生労働省またはお近くの地方厚生局に直接お問い合わせいただくようお願い申し上げます。

免責事項:当サイトに掲載されている情報の正確性には万全を期しておりますが、解釈に幅があるもの、関係機関や担当者によって対応が異なる可能性がございます。利用者が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について、当社は責任を負いません。