2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠
服用薬剤調整支援料2
公開日2026/05/28
最終更新日
服用薬剤調整支援料2の点数
服用薬剤調整支援料2は、複数の保険医療機関から6種類以上の内服薬が処方されている患者に対して、かかりつけ薬剤師が服用薬剤総合評価を実施した上で、処方医に対して薬剤調整について文書を用いて提案した場合に算定する点数である。調剤報酬点数表の「区分14の3」注2に規定される。
令和8年度改定において、服用薬剤調整支援料2は大幅に見直しされた。
| 項目 | 令和6年度(改定前) | 令和8年度(改定後) | 主な変更点 |
|---|---|---|---|
| 服用薬剤調整支援料2 イ | 110点(施設基準適合薬局) | — | 廃止(区分統合) |
| 服用薬剤調整支援料2 ロ | 90点(イ以外) | — | 廃止(区分統合) |
| 服用薬剤調整支援料2 | — | 1,000点 | 区分統合・大幅増点。かかりつけ薬剤師による服用薬剤総合評価を要件化 |
| 算定頻度 | 3月に1回 | 6月に1回(かかりつけ薬剤師1人につき月4回まで) | 頻度変更 |
令和8年度改定の重要変更点:従来の服用薬剤調整支援料2(イ110点/ロ90点)は、重複投薬等の確認と提案を評価するものであったが、令和8年度改定では、かかりつけ薬剤師がポリファーマシー患者に対して服用薬剤総合評価(包括的な薬物療法の評価・介入)を実施することを算定要件とし、1,000点に大幅に増点された。薬物療法を最適化するサイクル(情報収集→治療評価→薬剤関連問題の特定→対応案立案)を体系的に実施することが求められる。なお、令和9年6月1日から適用であり、令和8年6月1日から令和9年5月31日までの間は算定できない。
算定上の注意点
- 同一の患者に対して6月に1回に限り算定する。
- かかりつけ薬剤師1人につき月4回まで算定できる。
- 令和8年6月1日から令和9年5月31日までの間は算定できない(令和9年6月1日から適用)。
- 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。
関連項目
算定要件の要約
背景
高齢化に伴う多剤併用(ポリファーマシー)の問題に対して、薬剤師がより積極的に薬物療法の適正化に関与することが求められている。令和6年度までの服用薬剤調整支援料2は、重複投薬等の確認と提案を評価するものであったが、令和8年度改定では、かかりつけ薬剤師による包括的な薬物療法の評価・介入(服用薬剤総合評価)を実施することを要件とし、点数を大幅に引き上げた。
主な変更点は以下の通りである。
- 点数を大幅増点:旧イ110点/ロ90点 → 1,000点に統合。
- かかりつけ薬剤師が実施:服用薬剤総合評価を行うために必要な研修を修了したかかりつけ薬剤師(日本老年薬学会の老年薬学服薬総合評価研修会修了者又は老年薬学認定薬剤師)が実施すること。
- 服用薬剤総合評価の実施を要件化:主観的・客観的情報の収集、治療効果・有害事象の評価、薬剤関連問題の特定・整理、観察計画・対応案の立案を体系的に実施すること。
- 算定頻度を変更:3月に1回 → 6月に1回。
- 適用日:令和9年6月1日から適用。令和8年6月1日から令和9年5月31日までの間は算定できない。
要点
- 複数の保険医療機関から内服薬が合計で6種類以上処方されている患者が対象。
- 患者又はその家族等の求めに応じて、かかりつけ薬剤師が服用薬剤総合評価を実施する。
- 処方医に対して、薬剤調整について文書を用いて提案した場合に算定する。
算定要件の詳細
施設基準
なし
施設基準以外の算定要件
算定上限回数
同一の患者に対して6月に1回に限り算定する。かかりつけ薬剤師1人につき月4回まで算定できる。
対象患者
複数の保険医療機関から内服薬が合計で6種類以上処方されている患者。
実施する薬剤師の要件
服用薬剤総合評価を行うために必要な研修を修了したかかりつけ薬剤師が実施すること。具体的には以下のいずれかに該当するかかりつけ薬剤師をいう。
- 日本老年薬学会の提供する老年薬学服薬総合評価研修会を修了したかかりつけ薬剤師
- 日本老年薬学会が定める老年薬学認定薬剤師であるかかりつけ薬剤師
算定条件
かかりつけ薬剤師が、当該患者の服用中の薬剤を継続的及び一元的に把握した結果、服用中の薬剤の調整を必要と認める場合であって、服用薬剤総合評価を実施した上で、処方医に対して、当該調整について文書を用いて提案した場合に算定する。
服用薬剤総合評価の実施事項
服用薬剤総合評価として、以下の事項を全て行うこと。実施に当たっては、別紙様式2を用いるとともに、薬剤服用歴に保存すること。
(イ)
薬物治療に関する患者又はその家族等からの主観的情報の聴取
(ロ)
検査値等の薬物治療に必要な客観的情報の収集
(ハ)
服薬支援に必要な患者の生活状況及び意向に関する情報の聴取
(ニ)
各服用薬剤がもたらす治療効果及び有害事象の評価
(ホ)
解決すべき薬剤関連問題の特定及び整理
(ヘ)
服用薬剤調整後の観察計画及び対応案の立案
主観的情報の聴取にあたっては、「ポリファーマシー対策のための持参薬鑑別評価シート開発に関する研究」で作成された「おくすり問診票」を必要に応じて活用すること。また、日本老年医学会及び日本老年薬学会が作成する「日本版抗コリン薬リスクスケール」や「高齢者施設の服薬簡素化提言」を参照すること。
患者への事前説明
算定にあたっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対し、以下の事項を説明し、了解を得ること。
- 服用薬剤総合評価を実施する意義
- 服用薬剤調整支援料2により発生する患者自己負担額
患者への結果の伝達
実施にあたっては、以下の事項等を患者又はその家族等に対して結果の伝達を行うこと。患者又は医療従事者との関係性等を踏まえて内容を適宜変更すること。
- 患者への聞き取り等により確認した内容
- 薬物有害事象であると疑われる症状
- 服薬の状況(薬剤の管理状況等も含む)
- 医療従事者と共有する内容
- 今後生活を送る上での注意点
在宅患者への適用
在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものについて、在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定している場合であっても、患者からかかりつけ薬剤師としての同意を取得した上で、服用薬剤総合評価を実施したときは、算定可能である。
算定できない場合
- 特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、当該保険薬局と不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合
- 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局
- 令和8年6月1日から令和9年5月31日までの間
服用薬剤調整支援料2についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)
メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師
6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。
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