2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠

調剤管理料

公開日2026/05/28

最終更新日

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調剤管理料の点数

令和8年度改定では、内服薬に係る調剤管理料の日数区分が従来の4段階から「長期処方(28日分以上)」と「それ以外(27日分以下)」の2区分に簡素化された。また、27日分以下の点数は旧4~50点から一律10点に引き上げられた一方、旧29日分以上(60点)の点数は据え置きとなっている。「1以外」(内服薬以外)についても4点から10点に引き上げられた。

あわせて、調剤管理加算(イ 3点 / ロ 3点)は廃止された。調剤管理加算は、複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者に対する薬学的分析を評価するものであったが、今後はこうした業務は調剤管理料の本体に包含されるものとして整理された。

区分条件令和6年度(改定前)令和8年度(改定後)主な変更点
調剤管理料1 内服薬(内服用滴剤・浸煎薬・湯薬・屯服薬を除く)(1剤につき) 日数区分を4段階→2段階に簡素化
イ 7日分以下4点廃止(ロに統合)
ロ 8日分以上14日分以下28点廃止(ロに統合)
ハ 15日分以上28日分以下50点廃止(ロに統合)
ニ 29日分以上60点イに移行
イ 長期処方(28日分以上)の場合60点旧ニ(60点)に相当
ロ イ以外(27日分以下)の場合10点旧イ~ハを統合・引上げ
調剤管理料21以外の場合4点10点+6点
調剤管理加算6種類以上の内服薬が処方された患者への薬学的分析イ 3点 / ロ 3点廃止
重複投薬・相互作用等防止加算処方医への疑義照会により処方変更イ 40点 / ロ 20点廃止 調剤時残薬調整加算・薬学的有害事象等防止加算に再編
医療情報取得加算オンライン資格確認等による情報活用1 3点 / 2 1点廃止

令和8年度改定の重要変更点:調剤管理料の加算体系が大幅に再編された。旧「重複投薬・相互作用等防止加算」は廃止され、残薬調整に係る部分は調剤時残薬調整加算(新設)に、薬学的有害事象の防止に係る部分は薬学的有害事象等防止加算(新設)にそれぞれ移行された。また、旧「調剤管理加算」及び「医療情報取得加算」は廃止された。

算定上の注意点

  • 調剤管理料1と調剤管理料2は併算定不可である。調剤管理料1を算定した場合は、調剤管理料2は算定できない。
  • 隔日投与等の指示により患者が服用しない日がある場合における調剤管理料1は、実際の投与日数により算定する。
  • 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

関連項目

算定要件の要約

背景

2022年度改定では調剤業務の一連の工程を「対物業務」と「対人業務」に分けて評価できるよう抜本的な構造改革が行われた。調剤管理料は対人業務の評価に分類され、調剤工程の前段階で行われる患者情報等の分析・評価、処方内容の薬学的分析、調剤設計(疑義照会等を含む)に加え、服薬指導後の薬歴・調剤録の作成を評価するものとして位置づけられた。

2024年度改定では、薬剤師が調剤時に薬剤服用歴や医薬品リスク管理計画(RMP)等の情報に基づき薬学的分析・評価を行うことが算定要件に加えられた。

令和8年度改定では、以下の見直しが行われた。

  • 日数区分の簡素化:内服薬に係る調剤管理料1について、旧4段階(7日分以下 4点 / 8~14日分 28点 / 15~28日分 50点 / 29日分以上 60点)の日数区分を、「長期処方(28日分以上)60点」と「それ以外(27日分以下)10点」の2区分に見直した。
  • 調剤管理加算の廃止:複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者への薬学的分析を評価していた調剤管理加算(イ 3点 / ロ 3点)を廃止した。
  • 重複投薬・相互作用等防止加算の廃止と再編:従来の重複投薬・相互作用等防止加算(イ 40点 / ロ 20点)及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料を廃止し、残薬調整に係る評価と薬学的有害事象防止に係る評価をそれぞれ独立した加算として新設した(詳細は「算定要件の詳細」を参照)。
  • 医療情報取得加算の廃止:オンライン資格確認等による情報活用を評価していた医療情報取得加算(1 3点 / 2 1点)を廃止した。

要点

  • 調剤管理料には「内服薬(調剤管理料1)」と「内服薬以外(調剤管理料2)」の2区分があり、算定できる点数が異なる。
  • これらの2つの点数は併算定不可であり、どちらか一方となる。
  • 患者又はその家族等からの服薬状況等の情報収集、必要な薬学的分析、薬剤服用歴への記録その他の管理を行った場合に算定可能である。
  • 従前の「調剤料」同様に処方日数に応じた点数であり、医薬品の調剤・調製での算定のように見えるが、薬剤服用歴・調剤録作成が要件にあるため、必然的に服薬指導を伴わなければ算定できない点数である。

算定要件の詳細

施設基準

なし

施設基準以外の算定要件

算定上限回数

内服薬の場合:処方箋受付1回につき3剤まで算定可能である。

  • 服用時点が同一である内服薬は、投与日数にかかわらず、1剤として扱う。
  • 隔日投与等の指示により患者が服用しない日がある場合における調剤管理料1は、実際の投与日数により算定する。
  • 「1剤」の数え方に関しては薬剤調製料のページの「1剤とは」を参照。

内服薬以外の場合:処方箋受付1回につき1回算定可能である。

算定条件

保険薬剤師が、患者又はその家族等から収集した当該患者の以下の情報に基づき、受け付けた処方箋の処方内容について、薬学的分析及び評価を行った上で、患者ごとに薬剤服用歴への記録その他必要な薬学的管理を行った場合に算定できる。

  • 投薬歴
  • 副作用歴
  • アレルギー歴
  • 服薬状況等の情報
  • 手帳
  • 医薬品リスク管理計画(RMP)(医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令第2条第3項に規定するものに基づき製造販売業者が策定した医薬品に限る。)
  • 薬剤服用歴等

「薬剤服用歴の記載」が要件として組み込まれているため、記載できない場合は算定対象外であることに留意すること。

算定できない場合

  • 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。
  • 調剤管理料1を算定した場合は、調剤管理料2は算定できない。
  • 適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局(手帳提示患者の割合が50%以下)においては、調剤時残薬調整加算及び薬学的有害事象等防止加算は算定できない

加算

調剤時残薬調整加算【新設】

残薬対策の実効性を高める観点から、患者又はその家族等からの情報等に基づいて残薬が確認された患者において、処方医の指示の下に7日分以上相当の調剤日数の変更が行われた場合に算定する。

区分条件点数
調剤時残薬調整加算 イ 在宅患者へ処方箋を交付する前に処方内容を処方医に相談し、処方に係る提案が反映された処方箋を受け付けた場合 50点
調剤時残薬調整加算 ロ 在宅患者に対して実施した場合(イの場合を除く。) 50点
調剤時残薬調整加算 ハ かかりつけ薬剤師により調剤日数の変更が行われた場合(イ又はロの場合を除く。) 50点
調剤時残薬調整加算 ニイからハまで以外の場合30点

算定要件:

  • 残薬の調整のために7日分以上相当の調剤日数の変更が行われた場合に算定する。ただし、処方医の指示がある場合又は処方医に対する照会の結果に基づく場合に限る。
  • 残薬の調整を行う具体的な理由としては、患者の服薬アドヒアランスの低下等の薬学的観点に基づくもの、又は長期投薬において残薬が相当程度認められるため患者負担等の軽減する必要が特に高いことによるものとする。
  • 調剤管理料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。
  • 複数の処方について実施した場合であっても、処方箋受付1回につき1回のみ算定可能とする。
  • 6日分以下の調剤日数変更については、残薬が7日分を超えないにもかかわらず調整する必要性を調剤報酬明細書に記載すること。あわせて、次回受診日(調剤日)を患者又はその家族等に確認した上で、調整する必要性を患者又はその家族等に説明するとともに、これらの概要を薬剤服用歴へ記録しなければならない。
  • 認知機能に問題がない患者等について、継続的に同じような内容の処方箋の発行を受けているため残薬が7日分を超えるまで待つことが合理的な状況において、6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合には算定できない。また、処方医が同意していることのみをもって6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合も算定できない

処方箋様式の変更:令和8年度改定に合わせ、処方箋に「調剤する薬剤を減量した上で、保険医療機関へ情報提供」の欄が設けられた。処方医があらかじめ残薬量を勘案した減数調剤を行う旨を指示できる様式となっている。

薬学的有害事象等防止加算【新設】

服用薬剤の一元管理に基づく薬剤調整に係る評価として新設された加算である。薬剤服用歴等又は患者及びその家族等からの情報等に基づき、重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む)、併用薬・飲食物等との相互作用、そのほか薬学的観点から必要と認める事項について、処方医に対して連絡・確認を行い、処方の変更(残薬調整に係るものを除く。)が行われた場合に算定する。

区分条件点数
薬学的有害事象等防止加算 イ 在宅患者へ処方箋を交付する前に処方内容を処方医に相談し、処方に係る提案が反映された処方箋を受け付けた場合 50点
薬学的有害事象等防止加算 ロ 在宅患者について処方に変更が行われた場合(イの場合を除く) 50点
薬学的有害事象等防止加算 ハ かかりつけ薬剤師による照会の結果、処方に変更が行われた場合(イ及びロの場合を除く) 50点
薬学的有害事象等防止加算 ニイからハまで以外の場合30点

算定要件:

  • 調剤管理料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。
  • 同時に複数の処方箋を受け付け、複数の処方箋について薬剤を変更した場合であっても、1回に限り算定する。
  • 当該加算を算定する場合は、重複投薬が生じる理由を分析するとともに、処方医に対して連絡・確認する際に必要に応じてその理由を処方医に情報提供すること。
  • 処方医に連絡・確認を行った内容の要点、変更内容を薬剤服用歴等に記載すること。

旧制度との対応:旧「重複投薬・相互作用等防止加算」(イ 40点 / ロ 20点)は、残薬調整に係るものと、それ以外(相互作用・重複投薬等の薬学的有害事象の防止)が一つの加算にまとめられていた。令和8年度改定では、残薬調整に係る部分を「調剤時残薬調整加算」に、薬学的有害事象防止に係る部分を「薬学的有害事象等防止加算」にそれぞれ分離・独立させた。あわせて、在宅患者の場合やかかりつけ薬剤師が実施した場合に50点と高い評価が設定され、残薬対策及び一元管理の推進が図られている。

補足

分割調剤における調剤管理料の算定方法

【調剤基本料の「注9」の薬剤の保存が困難である等の理由による分割調剤 /「注10」の後発医薬品の試用のための分割調剤の場合】

同一薬局で同一処方箋を分割調剤した場合は、1回目の調剤から通算した日数に対応する点数から前回までに請求した点数を減じて得た点数により算定する。

【調剤基本料の「注11」の医師の指示による分割調剤の場合】

2回目以降の調剤を行う場合には、患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について確認し、その結果を処方医に情報提供する。また、処方医に対して情報提供した内容を薬剤服用歴等に記載する。次に掲げる事項を記載する。

  • 残薬の有無
  • 残薬が生じている場合はその量及び理由
  • 患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無
  • 副作用が疑われる場合はその原因の可能性がある薬剤の推定

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調剤管理料についての原文

他年度の改定内容

監修者のご紹介

山田 輝(やまだ ひかる)

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)

メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師

6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。

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