2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠
調剤後薬剤管理指導料
公開日2026/05/28
最終更新日
調剤後薬剤管理指導料の点数
| 区分 | 対象患者 | 令和6年度(改定前) | 令和8年度(改定後) | 主な変更点 |
|---|---|---|---|---|
| 調剤後薬剤管理指導料1 | 糖尿病患者 | 60点 | 60点 | 点数の変更なし |
| 調剤後薬剤管理指導料2 | 慢性心不全患者 | 60点 | 60点 | 点数の変更なし |
算定上の注意点
- 施設基準:地域支援・医薬品供給対応体制加算の2から5までのいずれかを届け出ている保険薬局であること。加算1のみの届出では算定できない。
- 算定頻度:月1回に限り算定できる。
- 服薬情報等提供料との関係:調剤後薬剤管理指導料の算定時に行う保険医療機関への文書による情報提供については、服薬情報等提供料は算定できない。
- 特別調剤基本料を算定している場合は、以下の制限がある。
- 特別調剤基本料A:不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合は算定不可
- 特別調剤基本料B:いずれの場合においても算定不可
令和8年度改定における変更点:施設基準が旧「地域支援体制加算」から「地域支援・医薬品供給対応体制加算の2から5」に変更された。また、電話等による確認のタイミングについて、当該調剤と同日に加え「その次に処方箋を受け付ける日」も算定不可となった(ただし、受診勧奨による受診後の処方箋や、調剤後薬剤管理指導料の要因となった処方箋を発行した医療機関以外からの処方箋を持参した場合を除く)。
関連項目
算定要件の要約
背景
- インスリン等の糖尿病治療薬の適正使用を推進する観点から、調剤後も副作用の有無の確認や服薬指導等を行い、医療機関と薬局が連携して対応することを評価するものとして、2020年度改定で薬局における対人業務の評価の充実の一環として「調剤後薬剤管理指導加算」が新設された。2019年の改正薬機法で「服薬期間中のフォローアップ」が義務化されたが、これに準ずる行為が健康保険法でも評価内容として組み込まれた先駆的な加算の一つであった。
- 令和6年度改定では、薬剤師による服薬期間中のフォローアップの貢献度が高いことから、服薬管理指導料の「加算」から独立した「調剤後薬剤管理指導料」に格上げされた。同時に、インスリンとSU剤のみという対象の限定が撤廃されて全ての糖尿病用剤が対象となり、さらに慢性心不全患者も算定対象として拡大された。
- 令和8年度改定では点数に変更はないが、施設基準の名称変更(地域支援体制加算→地域支援・医薬品供給対応体制加算)と、電話等による確認のタイミングに係る算定不可日の拡大が行われた。
要点
- 調剤後薬剤管理指導料は、糖尿病患者(料1)又は慢性心不全患者(料2)を対象に、調剤後の電話等によるフォローアップと医療機関への文書による情報提供を行った場合に算定する。
- 保険医療機関からの求めがあった場合、又は患者若しくはその家族等の求めがあり保険薬剤師が必要性を認め処方医の了解を得た場合に実施する。いずれの場合も、計画的な電話等による確認を原則とする。
- 当該調剤と同日に加え、その次に処方箋を受け付ける日にも電話等による確認を行った場合には算定できない。
算定要件の詳細
施設基準
地域支援・医薬品供給対応体制加算の2から5までのいずれかを届け出ている保険薬局であること。
施設基準以外の算定要件
算定上限回数
月1回に限り算定できる。
対象患者
調剤後薬剤管理指導料1(糖尿病患者)
新たに糖尿病用剤が処方等された患者が対象である。具体的には、次のいずれかに該当する患者をいう。
- ア 新たに糖尿病用剤が処方された患者
- イ 糖尿病用剤の用法・用量の変更があった患者
調剤後薬剤管理指導料2(慢性心不全患者)
心疾患による入院歴のある、作用機序が異なる複数の治療薬の処方を受けている慢性心不全患者が対象である。
「作用機序が異なる複数の治療薬」とは、日本循環器学会及び日本心不全学会が作成する最新の「急性・慢性心不全診療ガイドライン」等を参照し、複数の作用機序の異なる循環器疾患に係る治療薬の処方を受けている慢性心不全患者をいう。
算定条件
算定にあたって、以下の全てを行った場合に算定できる。
(1) 電話等による確認
調剤後に当該薬剤の服用に関し、その服用状況、副作用の有無等について当該患者又はその家族等へ電話等により確認すること(当該調剤と同日に行う場合を除く)。
(2) 必要な指導等の継続的な実施
必要な薬学的管理及び指導を継続して実施すること。
(3) 処方医への文書による情報提供
処方医へ必要な情報を文書により提供すること。
電話等による確認に係る留意事項
- 電話等による確認は、以下のいずれかの場合に患者の同意を得て行うものであること。
- ア 保険医療機関からの求めがあった場合
- イ 患者若しくはその家族等の求めがあり、保険薬剤師が調剤後の薬剤管理指導を必要と認め、医師の了解を得た場合
- 処方医等の求めに応じて実施するものであり、計画的な電話等による確認を原則とする。あらかじめ患者等に対し、電話等を用いて確認することについて了承を得ること。
- 電話等による確認方法には、電話のほか情報通信機器を用いた方法も含まれるが、患者等に一方的に情報発信すること(一律の内容の電子メールを一斉送信すること等)のみでは、継続的服薬指導を実施したことにはならない。個々の患者の状況等に応じて必要な対応を行うこと。
電話等による確認のタイミングに係る制限
当該指導料に係る薬剤の調剤と同日及びその次に処方箋を受け付ける日に電話等により使用状況の確認等を行った場合には算定できない。
ただし、以下の場合はこの限りではない。
- 電話等により使用状況の確認等を行った結果、受診勧奨により患者が保険医療機関を受診し、その処方箋を持参した場合
- 調剤後薬剤管理指導料の要因となった処方箋を発行した医療機関以外からの処方箋を持参した場合
医療機関への情報提供に係る留意事項
- 単に確認された服薬状況、副作用の状況を記載して情報提供するだけでなく、医療機関との連携の下で、処方医等の求めに応じた情報の収集と、薬学的分析及び評価に基づく情報提供を実施するとともに、必要に応じて処方に係る提案等を行うこと。
- 体重の増減、塩分摂取、飲水の状況など、薬学的管理に密接に関係する情報も積極的に収集し、活用することが望ましい。
- 医療従事者間のICTを活用した服薬状況等の情報共有等により対応した場合には、処方提案等の行為を行った日時が記録され、必要に応じてこれらの内容を随時確認できることが望ましい。
- 電話等による患者の治療薬の服薬状況等の確認を行った結果、速やかに保険医療機関に伝達すべき情報を入手した場合は、当該情報を患者が受診中の保険医療機関に提供するとともに、必要に応じて保険医療機関への受診勧奨を行うこと。
併算定に関する留意事項
- 調剤後薬剤管理指導料の算定時に行う保険医療機関への文書による情報提供については、服薬情報等提供料は算定できない。
調剤後薬剤管理指導料についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)
メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師
6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。
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