2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠

調剤ベースアップ評価料

公開日2026/05/28

最終更新日

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調剤ベースアップ評価料の点数

調剤ベースアップ評価料は、令和8年度改定で新設された点数項目である。保険薬局の薬剤師及び事務職員等の確実な賃上げを図る観点から、対象職員の賃金改善を実施する体制を整備した保険薬局に対する評価として設けられた。

区分令和6年度(改定前)令和8年度(改定後)主な変更点
調剤ベースアップ評価料4点新設

算定上の注意点

  • 処方箋の受付1回につき所定点数を算定する。
  • 施設基準の届出が必要である。
  • 令和9年6月以降は、所定点数の100分の200に相当する点数(8点)により算定する。

関連項目

算定要件の要約

背景

令和8年度改定では、医療機関等が直面する人件費の高騰を踏まえ、保険薬局の薬剤師及び事務職員等の確実な賃上げを図る観点から調剤ベースアップ評価料が新設された。対象職員は40歳未満の薬局の勤務薬剤師及び事務職員であり、令和8年度及び令和9年度にそれぞれ3.2%(事務職員は5.7%)のベースアップ実現を支援するものとして位置づけられている。

なお、令和9年6月以降は所定点数が倍額(8点)となり、段階的に賃上げ支援を拡充する設計となっている。

要点

  • 当該保険薬局において勤務する職員の賃金の改善を図る体制を評価するものである。
  • 施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合に、処方箋の受付1回につき所定点数を算定する。
  • 当該評価料により得られる収入は、対象職員の基本給又は決まって毎月支払われる手当の引上げ(ベア等)及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費等の増加分に用いなければならない。ベア等以外の賃金項目に用いることは原則として認められない。

算定要件の詳細

施設基準

地方厚生局長等への届出が必要である。施設基準は以下の通り。

  1. (1)

    調剤基本料に係る届出を実施している保険薬局であること。

  2. (2)

    当該保険薬局に勤務する対象職員がいること。

  3. (3)

    対象職員の賃金の改善を実施するにつき必要な体制が整備されていること。

対象職員の範囲

対象職員とは、当該保険薬局に勤務する職員のうち、以下を除く者をいう。

  • 事業主、使用者、開設者、管理者
  • 40歳以上の薬剤師
  • 業務委託により勤務する者
  • 他の保険薬局又は事業所を主たる勤務先とし、当該保険薬局における調剤業務等に直接従事していない管理的業務に専従する者(本部職員、エリアマネージャー等)

施設基準以外の算定要件

算定回数

処方箋の受付1回につき所定点数を算定する。

令和9年6月以降の取扱い

令和9年6月以降は、所定点数の100分の200に相当する点数により算定する(4点×200/100=8点)。

賃金改善に関する留意事項

収入の使途

当該評価料により得られる収入は、対象職員の基本給又は決まって毎月支払われる手当の引上げ(ベア等)及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分以外に用いることはできない。

なお、恒常的に夜間を含む交替制勤務をとっている保険薬局の職員に支払われる夜勤手当については、決まって毎月支払われる手当に準じて基本給等に含めて差し支えない。

ベア等以外の方法が認められる場合

ベア等を実施した保険薬局において、処方箋受付回数の変動等により当該評価料による収入がベア等に用いた額を上回り、追加でベア等を行うことが困難な場合に限り、賞与等の手当など、ベア等以外の方法による賃金改善を行うことが認められる。

賃金改善の対象項目の特定

いずれの場合においても、賃金の改善の対象とする項目を特定して行うこと。当該評価料によって賃金の改善を実施する項目以外の賃金項目(業績等に応じて変動するものを除く。)の水準を低下させてはならない

賃金改善の実績の判断方法

賃金改善の実績は、「原則として、令和8年3月時点の給与体系を、当該年度に勤務している職員の賃金に当てはめた場合の基本給等総額」と、「当該評価料を算定した年度に勤務している職員の基本給等総額」との差分により判断する。ただし、基本給等総額及び賃金改善の実績には、「令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」によって交付される補助金による部分は含めないものとする。

収入の充当期間

6月から翌年5月の1年間に算定した当該評価料による収入を、当該年の4月から翌年3月の給与改善に充当することは差し支えない。

店舗販売業を併設している場合

店舗販売業を併設している保険薬局においては、当該評価料により得られる収入を保険調剤に従事する職員の賃上げにのみ用いることとし、店舗販売業に従事する職員の賃上げには用いないこと。保険調剤に従事する職員と店舗販売業に従事する職員を明瞭に分けることができない場合には、全職員数に保険調剤による収入の割合を乗じて得た職員数を用いる。なお、保険調剤による収入には、診療報酬(保険外併用療養費を除く。)、介護保険、国、地方公共団体、保険者等が交付する補助金等に係るものを含めることとし、労災保険に係るものを除く

対象職員への周知

当該保険薬局は、対象職員に対して、賃金改善を実施する方法等について周知するとともに、就業規則等の内容についても周知すること。対象職員から当該評価料に係る賃金改善に関する照会を受けた場合には、書面を用いて説明すること等により分かりやすく回答すること。

届出・報告に関する事項

届出様式

調剤ベースアップ評価料の施設基準に係る届出は、別添2の様式103を用いる。

賃金改善実績報告書

毎年8月において、前年度における賃金改善の取組状況を評価するため、「賃金改善実績報告書」を別添2の様式104別添1又は2により作成し、地方厚生(支)局長に報告すること。

また、毎年8月において、算定を行っている年度における賃金改善の取組状況を把握するため、「賃金改善中間報告書」も併せて報告すること。

グループ薬局単位での届出

法人内又はグループ内の同一の給与体系に基づく複数の保険薬局において、保険薬局の「月額賃金総額」及び「対象職員数」を通算して届出を行う場合には、別添2の様式104の別添1の代わりに、別添2の様式104の別添2を用いること。

特別事情届出書

事業の継続を図るため、対象職員の賃金水準(調剤ベースアップ評価料による賃金改善分を除く。)を引き下げた上で賃金改善を行う場合には、「特別事情届出書」を別添2の様式94により作成し、届け出ること。

書類の保管

保険薬局は、調剤ベースアップ評価料の算定に係る書類(「賃金改善実績報告書」等の記載内容の根拠となる資料等)を、当該評価料を算定する年度の終了後3年間保管すること。

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調剤ベースアップ評価料についての原文

監修者のご紹介

山田 輝(やまだ ひかる)

監修者:山田 輝(やまだ ひかる)

メドピア株式会社 医療機関支援プラットフォーム事業推進部 セールスグループ グループリーダー 薬剤師

6年制薬学部を卒業後、調剤現場を経験。「現場の外側から医療業界を支え、薬剤師の社会的地位向上に貢献したい」という考えからメドピア株式会社へ入社。入社当初より、「kakari」を通じて薬局運営に伴走。現在は病院向け予約システム「やくばと病院予約」を主軸に、医療アクセスの改善や医療機関の健全な経営支援に向き合っている。現場で培った薬剤師としての視点と感覚を糧に日々業務にあたっている。

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