2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠
在宅中心静脈栄養法加算
公開日2026/05/28
最終更新日
在宅中心静脈栄養法加算の点数
在宅中心静脈栄養法加算は、在宅中心静脈栄養法を行っている患者に対して、その投与及び保管の状況、配合変化の有無について確認し、必要な指導等を行った場合に算定する加算である。
令和8年度改定において、在宅中心静脈栄養法加算の点数及び算定要件に変更はない。
| 対象の点数区分 | 令和6年度(改定前) | 令和8年度(改定後) | 主な変更点 |
|---|---|---|---|
| 在宅患者訪問薬剤管理指導料の加算として | 150点 | 150点 | 変更なし |
| 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の加算として | 150点 | 150点 | 変更なし |
| 在宅患者緊急時等共同指導料の加算として | 150点 | 150点 | 変更なし |
算定上の注意点
- 1回につき算定可能である(各点数区分が算定されていない場合は算定できない)。
- 施設基準の届出が必要である(詳細は「算定要件の詳細」を参照)。
当該加算の対象となる点数区分
本加算は以下の在宅に係る点数区分に共通して算定可能な加算である。
なお、各点数区分が算定されていない場合は本加算も算定できない。
算定要件の要約
背景
在宅中心静脈栄養法(HPN:Home Parenteral Nutrition)は、経口摂取が困難な患者に対して高カロリー輸液を中心静脈から持続的に投与する療法であり、輸液製剤の保管管理、配合変化の回避、無菌的な取扱い等、内服薬とは異なる高度な薬学的管理が求められる。在宅中心静脈栄養法加算は、こうした在宅における輸液療法に係る薬学的管理指導の特殊性と高度性を評価するものとして設けられている。
令和8年度改定において、本加算の基本的な枠組みに変更はない。
要点
- 在宅中心静脈栄養法を行っている患者に対して、患家を訪問し、患者の状態、投与環境その他必要な事項等の確認を行った上で、保管方法、配合変化防止に係る対応方法等の必要な薬学的管理指導を行い、処方医に対して必要な情報提供を行った場合に算定する。
- 2種以上の注射薬が同時に投与される場合は、配合変化を回避するために、必要に応じて処方医以外の医療関係職種に対しても、配合変化に関する留意点や輸液バッグの遮光の必要性等について情報提供すること。
算定要件の詳細
施設基準
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局であること。具体的には以下の要件を満たすこと。
(1)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第39条第1項の規定による高度管理医療機器の販売業の許可を受けている、又は同法第39条の3第1項の規定による管理医療機器の販売業の届出を行っていること。
届出は別添2の様式89を用いること。
施設基準以外の算定要件
算定上限回数
1回につき算定可能である(各点数区分の算定回数に準ずる)。
算定条件(在宅患者訪問薬剤管理指導料の加算として算定する場合)<150点>
在宅中心静脈栄養法を行っている患者に係る薬学的管理指導の際に、患者の状態、投与環境その他必要な事項等の確認を行った上で、患家を訪問し、患者又はその家族等に対して保管方法、配合変化防止に係る対応方法等の必要な薬学的管理指導を行い、処方医に対して必要な情報提供を行った場合に算定する。
在宅患者訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できない。
算定条件(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の加算として算定する場合)<150点>
在宅中心静脈栄養法を行っている患者に対して、その投与及び保管の状況、配合変化の有無について確認し、患者又はその家族等に対して必要な指導等を行った場合に算定する。具体的な実施事項(患者の状態・投与環境の確認、保管方法・配合変化防止に係る対応方法等の指導、処方医への情報提供等)は、在宅患者訪問薬剤管理指導料の加算として算定する場合と同様である。
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できない。
算定条件(在宅患者緊急時等共同指導料の加算として算定する場合)<150点>
在宅中心静脈栄養法を行っている患者に対して、その投与及び保管の状況、配合変化の有無について確認し、患者又はその家族等に対して必要な指導等を行った場合に算定する。具体的な実施事項(患者の状態・投与環境の確認、保管方法・配合変化防止に係る対応方法等の指導、処方医への情報提供等)は、在宅患者訪問薬剤管理指導料の加算として算定する場合と同様である。
在宅患者緊急時等共同指導料が算定されていない場合は算定できない。
配合変化に関する留意事項
当該患者に対し2種以上の注射薬が同時に投与される場合には、中心静脈栄養法に使用する薬剤の配合変化を回避するために、必要に応じて、処方医以外の医療関係職種に対しても、当該患者が使用する注射剤に係る配合変化に関する留意点、輸液バッグの遮光の必要性等について情報提供すること。
薬剤服用歴等への記載事項
在宅中心静脈栄養法加算を算定する場合は、各点数区分の記載事項に加えて、薬剤服用歴等に少なくとも以下の事項を記載すること。
(イ)
訪問に際して実施した在宅患者中心静脈栄養法に係る薬学的管理指導の内容(輸液製剤の投与状況、保管管理状況、残薬の状況、栄養状態等の状況、輸液製剤による患者の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無、薬剤の配合変化の有無などの確認等)
(ロ)
訪問に際して行った患者又はその家族等への指導の要点(輸液製剤に係る服薬指導、適切な保管方法の指導等)
(ハ)
処方医及び関係する医療関係職種に対して提供した訪問結果、輸液製剤の保管管理に関する情報(輸液製剤の投与状況、栄養状態及び患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)等の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む。)の要点
算定できない場合
- 各点数区分(在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料)が算定されていない場合
- 施設基準の届出を行っていない保険薬局
在宅中心静脈栄養法加算についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:小川 拓哉(おがわ たくや)
メドピア株式会社 医師プラットフォームメディア推進部 ドクターエンゲージメントグループ 薬剤師
薬剤師としての実務経験を活かし、かかりつけ薬局アプリ「kakari」の企画/開発を担う。現在は、専門医のための臨床研鑽アプリ「ClinPeer」の普及拡大ならびにコンテンツ企画を担当。各領域の専門医と協力し、集合知を形成することで最新医療が臨床に適用されていくサイクル(プラクティスチェンジ)を促進し、医療への貢献に邁進している。その他、埼玉県薬剤師会青年部部会長や保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。
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