2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の内容に準拠

バイオ後続品調剤体制加算

公開日2026/05/28

最終更新日

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バイオ後続品調剤体制加算の点数

本加算は令和8年度改定において新設されたものであり、調剤報酬点数表の調剤基本料「注7」に規定される。従来の後発医薬品調剤体制加算は令和8年度改定で廃止され、地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合された。バイオ後続品の使用促進については本加算として独立して評価されることとなった。

項目改定前(令和6年度)改定後(令和8年度)
後発医薬品調剤体制加算121点廃止(地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合)
後発医薬品調剤体制加算228点廃止(同上)
後発医薬品調剤体制加算330点廃止(同上)
バイオ後続品調剤体制加算50点【新設】

令和8年度改定の重要変更点:従来の後発医薬品調剤体制加算(3区分)は廃止され、後発医薬品の調剤割合に関する評価は地域支援・医薬品供給対応体制加算の施設基準に組み込まれた。バイオ後続品については、その使用促進を独立して評価する観点から、新たにバイオ後続品調剤体制加算(50点)が新設された。

算定上の注意点

  • 特別調剤基本料Aを算定する保険薬局においては、所定点数の100分の10に相当する点数(50点×10/100=5点)を算定する。
  • 特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。
  • インスリン製剤はバイオ後続品調剤体制加算の対象外である。すなわち、バイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合に算定する。

当該加算の対象となる点数区分

関連項目

算定要件の要約

背景

バイオ医薬品は、従来の化学合成による医薬品と異なり、生物由来の原料を用いて製造される高分子医薬品である。バイオ後続品(バイオシミラー)は、先行バイオ医薬品の特許期間満了後に、同等の品質・安全性・有効性を有するものとして承認された医薬品であり、医療費適正化の観点からその使用促進が重要な政策課題となっている。

令和8年度改定では、バイオ後続品の使用促進の観点から、バイオ後続品を調剤する体制を整備している薬局を独立した加算として新たに評価することとなった。併せて、保険医療機関及び保険医療養担当規則等の一部改正により、保険薬局はバイオ後続品の備蓄に関する体制その他のバイオ後続品の調剤に必要な体制の確保に努めなければならないこととされた。

要点

  • バイオ後続品調剤体制加算は、バイオ後続品を調剤し、また患者に適切に説明することができる保険薬局の体制を評価するものである。
  • バイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合に算定する。
  • 先行バイオ医薬品について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局において処方医に事前に確認することなくバイオ後続品に変更して調剤すること(変更調剤)はできない

算定要件の詳細

施設基準

告示(施設基準等)

バイオ医薬品の適切な保管及び患者への適切な説明を行うことができる保険薬局であって、バイオ後続品の調剤を行うにつき必要な体制が整備されているものであること。

通知(施設基準の詳細)

  1. (1)

    当該保険薬局において調剤したバイオ医薬品(バイオ後続品のあるものに限る。)の規格単位数量及び当該バイオ後続品の規格単位数量を合算した数量に占める当該バイオ後続品の規格単位数量の割合が80%以上となるバイオ医薬品の成分の数が、当該保険薬局において調剤実績のあるバイオ医薬品の成分数の60%以上であることが望ましい

  2. (2)

    バイオ後続品の調剤を積極的に行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示すること。

施設基準(1)の数値要件は「望ましい」とされており、必須要件ではない点に留意が必要である。ただし、バイオ後続品の調剤体制を整備する趣旨から、各薬局は可能な限りこの水準を目指すことが求められる。

施設基準以外の算定要件

算定対象

バイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合に算定する。

調剤上の留意事項

  1. (1)

    先行バイオ医薬品とバイオ後続品の効能又は効果が異なるバイオ医薬品の一般的名称が記載された処方箋を受け付けた保険薬局の保険薬剤師は、後発医薬品の調剤と同様に、適切な対応を行うこと。

  2. (2)

    先行バイオ医薬品について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局において処方医に事前に確認することなくバイオ後続品に変更して調剤すること(変更調剤)はできないことに留意すること。

これは後発医薬品(ジェネリック医薬品)の変更調剤とは異なるルールである。後発医薬品の場合は「変更不可」欄に署名等がなければ薬局の判断で変更調剤が可能であるが、バイオ後続品の場合は銘柄名処方に対して処方医の事前確認なく変更することはできない。

療養担当規則における位置付け

保険医療機関及び保険医療養担当規則等の一部改正(令和8年3月5日)に伴う実施上の留意事項として、以下が定められている。

  1. 1.

    保険薬局は、バイオ後続品の備蓄に関する体制その他のバイオ後続品の調剤に必要な体制の確保に努めなければならないこととされた。

  2. 2.

    保険薬剤師は、保険医がバイオ医薬品の一般的名称を記載する処方箋を交付したときは、患者に対してバイオ後続品に関する説明を適切に行わなければならないものとし、バイオ後続品を調剤するよう努めなければならないこととされた。

  3. 3.

    先行バイオ医薬品とバイオ後続品の効能効果が異なるバイオ医薬品の一般的名称が記載された処方箋を受け付けた保険薬局の保険薬剤師は、後発医薬品の調剤と同様に、適切な対応を行うこと。

  4. 4.

    バイオ医薬品を含む注射薬について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局において処方医に事前に確認することなく含量違い又は類似する別剤形の後発医薬品に変更して調剤すること(変更調剤)はできないことに留意すること。これは、通常の内服薬等の後発医薬品では一定条件下で認められている含量違い・類似別剤形への変更調剤が、バイオ医薬品を含む注射薬では認められないことを意味する規定であり、上記(2)の銘柄名処方におけるバイオ後続品への変更禁止とは別の規定である。

届出に関する事項

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バイオ後続品調剤体制加算についての原文

監修者のご紹介

小川 拓哉(おがわ たくや)

監修者:小川 拓哉(おがわ たくや)

メドピア株式会社 医師プラットフォームメディア推進部 ドクターエンゲージメントグループ 薬剤師

薬剤師としての実務経験を活かし、かかりつけ薬局アプリ「kakari」の企画/開発を担う。現在は、専門医のための臨床研鑽アプリ「ClinPeer」の普及拡大ならびにコンテンツ企画を担当。各領域の専門医と協力し、集合知を形成することで最新医療が臨床に適用されていくサイクル(プラクティスチェンジ)を促進し、医療への貢献に邁進している。その他、埼玉県薬剤師会青年部部会長や保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。

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