2024年度(令和6年度)調剤報酬改定の内容に準拠

小児特定加算

公開日2024/05/30

最終更新日

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小児特定加算の点数

服薬管理指導料/かかりつけ薬剤師指導料の場合
350点
在宅患者訪問薬剤管理指導料/在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料/在宅患者緊急時等共同指導料の場合
450点
在宅患者オンライン薬剤管理指導料/在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料の場合
350点

算定上の注意点

乳幼児服薬指導加算乳幼児加算は併算定不可である。

関連項目

算定要件の要約

背景

  • 日本に約2万人いるとされる医療的ケア児には日常的な医療的ケアが必要である。このケアにおいては、調剤自体が複雑になることに加え、服薬指導・支援においても配慮すべき点が多い。ケアに関わる他職種との継続的な連携が必要となることから、調剤のみならずその後の服薬管理・連携での貢献を期待されたことが背景で新設されている。

要点

  • 対象は「医療的ケア児」(注1)であり、国や地方自治体が発行する手帳等で対象であることを確認しなければ算定できない。
  • 医療的ケア児の調剤を行う際には特別に配慮が必要であり、適切な薬学的管理指導を行った場合に加算が可能である。

算定要件の詳細

施設基準

なし

施設基準以外の算定要件

算定上限回数

処方箋受付1回につき1回

算定対象患者

児童福祉法第56条の6第2項に規定する障害児である患者(18歳未満の患者)であり、「医療的ケア児」が対象

算定条件

【服薬管理指導料 / かかりつけ薬剤師指導料】

調剤に際して必要な情報等を直接当該患者又はその家族等に確認した上で、当該患者又はその家族等に対し、服用に関して必要な指導を行い、かつ、当該指導の内容等を手帳に記載した場合に加算する。

【在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン薬剤管理指導料) / 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料(在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料) / 在宅患者緊急時等共同指導料】

患者又はその家族等に対して、必要な薬学的管理及び指導を行った場合に加算する。

医療的ケア児の調剤を行う上で配慮すべき薬学的指導に関しては、以下の資料が参考になります。
中央社会保険医療協議会 総会(第492回)「調剤(その2)について」 令和3年10月22日

注釈

注1 「医療的ケア児」とは

児童福祉法 第五十六条の六 第二項では以下のように定義されている患者のこと。
「地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講ずるように努めなければならない。」

(出典:児童福祉法 第五十六条の六 第二項 厚生労働省

具体的には、医学の進歩を背景として、NICU(新生児特定集中治療室)等に長期入院した後、引き続き 人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことを指す。

(出典:令和4年度診療報酬改定 Ⅲ-4-6 小児医療、周産期医療、救急医療の充実-⑧ 厚生労働省

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小児特定加算についての原文

他年度の改定内容

監修者のご紹介

小川 拓哉(おがわ たくや)

監修者:小川 拓哉(おがわ たくや)

メドピア株式会社 事業本部 医療機関支援PF事業推進部 薬剤師

「kakari」の企画/開発を担い、現在は営業活動を通じて薬局の支援に邁進している。行政情報を中心とした「kakariセミナー」の講師として、最新の情報の発信も担当。薬剤師としては、管理薬剤師、在宅医療、薬薬連携構築の他、エリアマネージャーや管理部門など幅広い経験を有している。また薬局における保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。

執筆者のご紹介

林 亜紀(はやし あき)

執筆者:林 亜紀(はやし あき)

メドピア株式会社 事業本部 医療機関支援PF事業推進部 PdM

救急医療機関にて診療報酬請求業務を担当した後、医療DXに携わりたいとの考えからエンジニアとしてメドピア株式会社へ参画。「kakari」「やくばと」のサーバーサイドエンジニアとして開発/運用を担当。現在は「kakari調剤報酬事典」の企画開発の責任者を務める。

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