2024年度(令和6年度)調剤報酬改定の内容に準拠
時間外等加算(時間外、休日、深夜)
公開日2024/05/30
最終更新日
時間外等加算(時間外、休日、深夜)の点数
- 時間外 / 特例
- 基礎額の100%の点数
- 深夜
- 基礎額の200%の点数
- 休日
- 基礎額の140%の点数
算定上の注意点
関連項目
算定要件の要約
背景
- 患者のための薬局ビジョンを始め、国が求める薬局の在り方について各所で示されているように、薬局は地域医療における健康相談の窓口、ファーストアクセスの場としての機能が求められる。
- 早朝、夜間や日祝日に地域の医療インフラとしての機能を果たした際にその評価として算定できる点数と言える。
要点
算定要件の詳細
施設基準
なし
施設基準以外の算定要件
算定上限回数
処方箋受付につき1回のみ算定可能である。
算定条件
時間外加算
保険薬局が深夜、休日を除く開局時間以外の時間において調剤を行った場合に算定可能である。
「時間外」の時間は、各都道府県における保険薬局の開局時間の実態、患者の来局上の便宜等を考慮して取り決めた時間のことであるが、具体的には以下の時間を指す。
- おおむね6:00〜8:00、18:00〜22:00の間
- 休日加算の対象となる休日以外を休業日として届出している場合、その休業日
当該保険薬局が常態として調剤応需の態勢をとり、開局時間内と同様な取扱いで調剤を行っているときは、時間外の取扱いとはしない。
時間外加算を算定する患者については、処方箋の受付時間を当該患者の薬剤服用歴等に記載する。
時間外加算の特例
専ら夜間における救急医療の確保のために設けられている保険薬局で、当該地域において一般の保険薬局がおおむね調剤応需の態勢を解除した後、翌日に調剤応需の態勢を再開するまでの時間において調剤を行った場合に算定可能である。
8:00前と18:00以降の時間であり、「深夜」の時間は除く。
深夜加算
深夜(22:00~翌6:00)の開局時間以外の時間において調剤を行った場合に算定可能である。
深夜加算は、次の患者について算定できるものとする。
①
地域医療の確保の観点から、以下のいずれかの薬局で深夜に調剤を受けた患者
- 救急医療対策の一環として設けられている保険薬局の場合、輪番制による深夜当番保険薬局
- 感染症対応等の一環として地域の行政機関の要請を受けて深夜に開局して調剤を行う保険薬局
- 常態的・臨時的に深夜時間帯を開局時間としている保険薬局において調剤を受けた患者については算定できない。
②
深夜時間帯を開局時間としていない保険薬局、保険薬局の開局時間が深夜時間帯にまで及んでいる場合は、当該開局時間と深夜時間帯とが重複していない時間に、急病等やむを得ない理由により調剤を受けた患者
深夜加算を算定する患者については、処方箋の受付時間を当該患者の薬剤服用歴等に記載する。
休日加算
保険薬局が深夜を除く休日の開局時間以外の時間において調剤を行った場合に算定可能である。
日曜日及び国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第3条(国土交通省)に規定する休日をいう。なお、1/2、1/3、12/29、12/30、12/31は休日として取り扱う。
休日加算は次の患者について算定できるものとする。
①
地域医療の確保の観点から、以下のいずれかの薬局に休日に調剤を受けた患者
- 救急医療対策の一環として設けられている保険薬局の場合、輪番制による深夜当番保険薬局
- 感染症対応等の一環として地域の行政機関の要請を受けて深夜に開局して調剤を行う保険薬局
- 常態的・臨時的に休日に開局している保険薬局の開局時間内に調剤を受けた患者については算定できない。
②
休日を開局しないこととしている保険薬局又は休日に調剤を行っている保険薬局の開局時間以外の時間に、急病等やむを得ない理由により調剤を受けた患者
時間外加算・時間外加算の特例・深夜加算・休日加算に共通する要件
【基礎額について】
時間外等加算(時間外、休日、深夜)は、基礎額に対して特定の加算率を掛けて算出する。
基礎額は、調剤基本料(調剤基本料の加算を適用して算出した点数)、薬剤調製料、無菌製剤処理加算、調剤管理料の合計額である。
(麻薬等加算、自家製剤加算、計量混合調剤加算、重複投薬・相互作用等防止加算、調剤管理加算、医療情報取得加算は基礎額に含まない。)
かかりつけ薬剤師包括管理料を算定する場合は、かかりつけ薬剤師包括管理料の所定点数を基礎額として取り扱う。
時間外加算等を算定する保険薬局は開局時間を保険薬局の内側と外側の分かりやすい場所に表示する。
時間外等加算(時間外、休日、深夜)についての原文
他年度の改定内容
監修者のご紹介

監修者:小川 拓哉(おがわ たくや)
メドピア株式会社 事業本部 医療機関支援PF事業推進部 薬剤師
「kakari」の企画/開発を担い、現在は営業活動を通じて薬局の支援に邁進している。行政情報を中心とした「kakariセミナー」の講師として、最新の情報の発信も担当。薬剤師としては、管理薬剤師、在宅医療、薬薬連携構築の他、エリアマネージャーや管理部門など幅広い経験を有している。また薬局における保険指導薬剤師を担うなど、薬剤師として知見を活かした活動も継続している。
執筆者のご紹介

執筆者:林 亜紀(はやし あき)
メドピア株式会社 事業本部 医療機関支援PF事業推進部 PdM
救急医療機関にて診療報酬請求業務を担当した後、医療DXに携わりたいとの考えからエンジニアとしてメドピア株式会社へ参画。「kakari」「やくばと」のサーバーサイドエンジニアとして開発/運用を担当。現在は「kakari調剤報酬事典」の企画開発の責任者を務める。
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